早く死んでレスラーになりたい。

早く死んで、(生まれ変わってプロ)レスラーになりたいということです。大丈夫です。

R-1

 1月14日のR-1グランプリ1回戦を通過して、1月26日の2回戦でクソスベって落ちました。

 

 去年12月の終わりにエントリーしてなんとなくネタ考えながらも一向に形にならず、前日に事務所の劇場に行ったら先輩のにたりひょん吉さんがいらっしゃったので考えてた設定をお話ししたら「面白いね」と言ってくださり、急に自信が出てきたので骨組みだけ組み立てて急造でネタ見せに出し、本来2分ネタにしなきゃいけないところがこの時点で1分9秒。「なにしててん!お前明日やろ!?」と言われながらも作家の方々に出してもらったボケ案を全部使って1回戦当日…そのボケが全部当たって通りました。順を逆に追っていくと分かるんですが、根本は全てにたりさんが面白いと言ってくれたおかげです。ありがとうございました。

 

 そこから2回戦までの期間、相方、同期、先輩、事務所の方々いろんな人にお世話になってネタを仕上げ、1月26日の2回戦の本当に直前に、ネタの雰囲気が大きく変わる自分で思いついた要素をぶち込んだ結果なにもかもダメになってバカクソ落ちました。普段やってもないピンネタに関して自分になんの自信があったのか、今思うと全く意味がわかりません。申し訳ないです。ちゃんと悔しい。

 

 まあ結果はそれとして、R-1に出てみて本当に良かったと思うのは、1回戦に出てから2回戦までの12日間ほんとに楽しかったということです。1回戦で自分が舞台に立ってた時の感じが強烈に残っているのですが、自分が考えたことが(色んな方がたくさん助けてくれた結果を演じていたとはいえ)、ウケて、ウケていることへの高揚感がリアルタイムで手の震えに変わって視界が狭くなり別の自分になるあの感じがホントに久々でした。それは率直に言えば、「やっぱり俺面白いんじゃん」という感覚です。以前はネタを書いていたのですが今組んでいるトリオではネタを一切書いていないので、この感じは、ウケるにしてもネタを書いた上でのことでないと味わえない、とにかく「久々だなこの感じ!」と強く思ったのです。芸歴6年目に賞レースの1回戦でこんなことを思うのは、毎年この大会に賭けに賭けているピン芸人の方々からすると本当にしょうもないレベルの低いことになるのは分かっているのですが…あとすいません、別に爆笑とったわけじゃないです。普通にウケました。それでもこうなるくらい自分の発想がウケるのが久々だったので。

 

 合格してから毎日劇場に通って2回戦用のネタを考えるのも楽しかったです。本業のピン芸人の方々は苦しさと緊張の中で今もズタズタなんでしょうが、俺はもう楽しさがぜんぜん勝ちました。つくづく思うのですが、SMAはびーちぶという常設の劇場があるのが本当に最高すぎる。たぶん吉本と松竹以外で唯一ですよね自前の劇場あるの。いまコロナでお客さんを入れることができない分、ソニーの芸人は常にびーちぶでネタ作ってます。コロナが明けたら(はよ明けろや)見にきてください。

 

 実感を伴なった上でようやく分かったこともあって、それは「ボケは訓練しないと思いつかない」ということです。よく言われることですが、実感として。コンビのネタを考えていた頃も、設定はいくらでも思いつくけどボケが思いつかずに持ち時間が埋まらないということばかりで、それは今思い返すと単純にそんなにネタ考えてなかったからだったということが改めて分かりました。究極やるかやらないかは別にしてもネタは常に考えてないと本当にダメですね。設定はインプットの蓄積でどうにでもなるけど、ボケはマジで習慣と訓練でした。他の出場者とはそこの差が莫大すぎて、考えてる時間に比べて新しいボケの思いつく回数がお話にならないレベルで少なかったんだと思います。ピンのボケ、マジで思いつかなかった…

 

 短い小さな祭りでしたが、学びが多かった。ピンネタというものがすごく好きになりました。トリオの活動はもちろんのこと、こっちも1年間本腰入れてやってみたい。来年も必ず出て、結果出します。ほんとにR-1グランプリ出てよかったです。面白みのない文章で申し訳ないし恥ずかしい。どうもすいません。