早く死んでレスラーになりたい。

早く死んで、(生まれ変わってプロ)レスラーになりたいということです。大丈夫です。

  実家を出てからも全く悪びれず月々の料金を親に払ってもらっていた俺は、一年ほど前に「いい加減自分で払え」という、今までのことを考えるととても寛大な、しかし同時にこの上なく冷酷な最後通告を渡された。俺は金を払うよりも、人と金の話をする方がめんどくさくて大嫌いなので、支払能力もないくせにテキトーにその通告を受理し、もちろん払えず、毎月実家に督促状が届いてLINEで叱られながら料金を振り込んでもらうという、金なしカス27歳4コマ漫画タイトル「携帯料金」クソオチ4コマ目限定無限ループをやっている。

 

  そしてとうとうというか、先週ついに携帯を止められた。最近何を思ったか飛び飛びで何ヶ月か自分で払った月があったのが逆にまずかったらしく、どっかの月を親と二重に振り込んでいて、先月の携帯料金を支払えていないらしい。恐ろしいことです。携帯が、使えない?

 

  リアルに1日13時間くらい携帯を触り、触っていない残りの11時間は携帯から流れる音楽やラジオにただ耳を犯させている俺には活無しの死活問題である。失われた4G回線。レベルパキスタンWi-Fi難民と化した俺は、息も絶え絶えに家のWi-Fiで思いつく限りのネットフリックスとラジオクラウドとアップルミュージックをダウンロードし、果てはiBooksで無料の中島敦全集をぶち込んで懐かしすぎる山月記を読もうとする始末。とにかく金がない。給料日まで払えん。でも金の話はめんどくさいから、親に頼んだりもしたくない。

 

  しかし本当の恐怖はここからだった。ネットには繋がらなくても、通話の機能だけは生きていたので、緊急用に相方と同居人とバイト先に電話番号を送りつけ、海原からうち上げられたクジラのごとく現実に横たわるiPhoneとともに外に出た俺が直面したのは、我が家で仕込みに仕込みまくったオフラインでもつかえるコンテンツに一切手をつけず、更新されないツイッターをただ触る狂気の自分の姿であった。遠くでドン引きした中島敦が虎に変わり月に吼える。俺は機動戦士ガンダム一年戦争の序盤で自らの半数を滅ぼした人類ばりに自分の行いに恐怖した。俺はツイ廃だった。ろくにつぶやきもしないくせに。

 

  しかしSNSデトックスとはよく言ったもので、1日我慢すると開いた瞳孔が、2日目で唾液の過剰生産が落ち着き、3日目にはなんとか手の震えを抑えて落ち着いてSNSの無い社会生活を送ることができるようになった。注射痕の薄くなった手で人に戻った中島敦の語りに集中する。Wi-Fiに繋がっている時は心置きなく携帯を稼働させられるのも大きい。薬物と違っていきなり全てを断って激しい禁断症状に苦しむ必要はない。緩やかな治療と健康なコミュニケーション。ソフトバンクダルク。あの犬の白はコカインの白。

 

  こうなってくるとやはり困るのはLINEで連絡が取れないこと。夕方から深夜日付が変わるまでバイトをしている俺はその間LINEを見ることができない。

 

 

ここまで!!!!ここまででーーーーーーす!!!!こっから全然書けない!!!!書きたいことはあったんですけど、ぱったりここで止まったのでここまでです!!!!いまWi-Fi通ってる一軒め酒場で1人で書いてます!!!!あざした!!!!おやすみなさい!!!!